多数歯欠損症にかかわる遺伝子について、新規変異を検出

今月12日、徳島大学から「MSX1遺伝子C末端領域における新規変異検出、ならびにその多数歯欠損症における疾患責任性のゲノム編集技術を用いた検証」という研究結果が報告されました。

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研究成果は英国科学誌「Scientific Reports」に掲載されています。

 

どういうこと???

まだこのページを消さないでください!!

この研究内容を分かりやすく要約すると、「歯がたくさん無くなってしまう遺伝子の異常はもともといくつかありましたが、新しいものを発見しました。さらに動物実験でも確認しました。」というものです。

現在、研究ではゲノム(遺伝子)解析が人気です。

そのうちの一つの研究ですが、このように動物実験で確認までしているというものはあまりないので、非常に素晴らしい研究だと思います。

 

現在、歯の先天欠損をもつ子どもの割合は10%超。

以前の当サイトのブログ「10人に1人は歯が足りない!?」で紹介したように、永久歯の先天欠損というのはそれほど珍しいものではありません。

しかしその中には6本以上も先天欠損という人もおり、現在は矯正治療においても保険治療の適応となりました。

 

研究内容

本研究グループでは次世代シーケンサーというものを用い、多数歯欠損症の家系の解析から、歯牙欠損症に関連する遺伝子変異を複数見出しました。

既に知られていた遺伝子であるMSX1遺伝子のC末端領域に、新たな変異を発見しました。

MSX1遺伝子自体は歯牙欠損症に関わる遺伝子として古くから同定されていたものの、C末端領域での変異の報告はほとんどなく、また関連性は不明でした。

そこで、ゲノム編集技術を用いて動物レベルで検証したところ、いくつかの歯の欠損などを認める変異マウスを作ることに成功しました。

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参照:徳島大学HPより

 

さまざまな疾患における遺伝子変異検出で、小規模家系かつ動物実験での検証がないまま報告がなされて続けている現状に一定の歯止めをかける一方で、正しい診断が行われるようになることが期待できるという。

研究者からのコメント

今回の結果より、様々な疾患における遺伝子変異検出で、小規模家系かつ動物実験での検証のないまま報告がなされて続けている現状に一定の歯止めをかけつつ、一方で正しい診断が行われることが期待できます。今後、研究グループでは、過去に報告されてきた真偽不明の遺伝子変異、ならびにこれまでほとんど培養細胞系でしか行われてこなかった機能領域の欠失アッセイを動物レベルでゲノム編集技術を用いて行っていく予定です。

このように最新のゲノム編集技術を用いて動物実験ができるようになってきており、遺伝子解析、治療は今後一つ上のステージに進んでいく、と言えるのではないのでしょうか。

 

矯正治療も変わる???

いずれ、矯正治療の一つに遺伝子治療が入ってくる、そんな世の中が来るのかもしれませんね

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