矯正治療で難病クローン病などの腸疾患を予防!?

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口内細菌が炎症性腸疾患を引き起こす?
先日、慶応大医学部の本田賢也教授などのチームが、『口の中に存在する菌が、クローン病や潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患にかかわっている可能性があること』を国際学術雑誌サイエンス誌で発表しました。
クローン病とは。
クローン病は消化管全体(主に小腸や大腸)に炎症・潰瘍ができる慢性の炎症性疾患です。
慢性に寛解と再燃を繰り返し、継続的な治療を必要とします。
症状は腹痛や下痢・血便、発熱、体重減少、肛門痛、全身倦怠感などです。
現在のところ原因がはっきりと解明されてなく、完治させる方法もない難病です。
研究内容は。
口内細菌でもあるクレブシエラ・ニューモニエ。
これが腸内に定着すると免疫細胞が過剰に活性化され、炎症性腸疾患であるクローン病や潰瘍性大腸炎の発症に関与する可能性があることがマウスで示されました。
口の中を清潔にすることが予防法の一つ?
この研究結果から本田賢也・慶応大教授は、
「口の中を清潔にすれば、(クローン病など)腸の難病の治療や予防につながるかもしれない」
と話しています。
矯正治療がクローン病予防に役立つ可能性も。
歯列矯正を行うと、きれいな歯並びかみ合わせが手に入ります。
またそれに伴い、口の中の清掃環境がよくなることが知られています。
つまり歯列矯正をすることは、クローン病などの炎症性腸疾患の予防に有効、と言えるのかもしれませんね。